賃料相場は、立地や物件の特徴に左右される

■賃料相場を左右する主な要因

賃料相場は様々な要因に左右されます。特に、立地と物件の特徴の影響を強く受ける傾向があります。
都心からの距離 都心に近い場所ほど相場は高く、遠ざかるに従って相場は下がる。
最寄り駅からの距離 最寄り駅に近い場所ほど相場は高く、遠ざかるに従って相場は下がる。
バス利用の物件は、徒歩圏内にある物件よりも相場は下がる。
利便性 利便性が高いほど相場は高くなる。
例えば、各駅停車しか止まらない駅より、急行などが止まる駅のほうが、相場は高くなる。 また、駅前の商業施設が充実している駅のほうが、充実していない駅よりも、相場は高くなる。
築年数 築年数が経過すると建物が老朽化するだけでなく、部屋の仕様なども陳腐化するため、相場が下がる。
設備 居室や台所、浴室、トイレなどの設備の性能が高いほど相場は高くなる。
最近では、ブロードバンド対応なども相場に影響することもある。
建物の構造 構造が堅固であるほうが相場は高くなる。
最近では、耐震性なども相場に影響する可能性がある。
広さ 一般的な広さや間取りでない場合には相場が下がる。
また、ファミリータイプとワンルームタイプでは、一般的に相場が異なる。
取引時期 入居希望者が多い時期は相場が高くなり、逆に少ない時期は相場が下がる傾向がある。
例えば、新年度の転勤や進学などに伴う転居が多くなる1~3月までは、一般的に入居希望者が多いことから相場が高くなる傾向がある。
※実際には上記の条件が組み合わされて相場に反映されます。
また、本表で示す内容はあくまでも一般的な傾向であり、物件によっては当てはまらないこともあります。

不動産の賃料相場を調べる

不動産会社は、住まい探しの段階では、「貸主」または「仲介会社」として、入居後は「管理会社」としてかかわることがあります。
不動産会社の立場によってかかわり方が変わってきます。

■個別の物件の賃料を知る

住まいの賃貸借の場合、一般的には募集時の賃料と、実際の契約賃料との差はあまり大きくないといわれています。 そこで、まずは広告等に掲載されている物件の賃料情報を調べることで、ある程度の相場を把握することができます。 ただし、実際に取引される賃料と掲載された賃料が一致するとは限りませんので、あくまでも参考情報として活用してください。

■各地域の相場動向を知る

各地域の平均的な賃料相場やその動向については、様々な統計情報が公表されています。
それらを調べることによって、エリアごとのおおむねの賃料相場やその変動を把握することができます。 また、そのエリアの情報を多く扱っている不動産会社から相場情報を聞くことも有効です。

住環境を調べる

安全、快適な暮らしを送るためには、これから住もうとしている街がどのような場所か、あらかじめ調べておく必要があります。その主な方法としては、実際に現地を見たり歩いたりして確認する、インターネットなどで情報を収集するという2つがあります。

■現地で確認すること

  • 駅から現地まで実際に歩いてみたときの所要時間
  • 駅から現地までの経路に死角となる場所がないかなど防犯に関すること
  • スーパーや商店街の有無と場所、品揃え、営業時間など生活の便利さに関すること
  • 学校や公園、病院、図書館、その他施設の所在状況
  • 周囲に騒音や臭い、振動などの原因になる施設などの有無
  • など

■インターネットで収集できる情報

  • 自治体によって異なる住宅関連助成、子育て支援、その他行政サービスの内容
  • 災害が起きた時に危険な場所や避難場所など
  • 犯罪の発生状況や危険な地域など
  • など

賃料の目安の立て方

賃料は毎月継続的に払っていくものですから、無理なく払い続けられる金額で計画することが大切です。
また、賃料以外にも必要となる費用がありますから、考慮に入れておきましょう。

■確実な収入をベースに考える

予算を考える際、大事なことは確実な収入をベースに設定するということです。
会社員の場合、残業代や賞与などの収入もあるでしょう。しかし、それらの臨時的な収入は変動する可能性がありますので、確実な収入をベースに希望の賃料を検討しましょう。

■賃料の目安は手取り月収の3分の1以下

毎月無理なく支払える賃料の目安は、民間の賃貸住宅を借りる場合には手取り月収の3分の1以下といわれています。 例えば手取り月収が18万円の人であれば、その3分の1である6万円が目安というわけです。 ただし、月収の額によって、3分の1の重みが違うため、あくまで目安として考えましょう。

賃料以外の支出を確認する

住まいを借りるための支出は賃料だけではありません。 物件によっては管理費(共益費)、駐車場代などが必要な場合もあります。 予算を決める際には、これらも含めて考えるようにしましょう。

■管理費(共益費)

管理費(共益費)は、建物全体を維持管理するために入居者が負担する費用です。名称は物件や地域などによって異なりますが、賃料以外に毎月支払う費用のなかでも代表的なものです。
管理費(共益費)は、建物の共用部分に当たる玄関や共用廊下の光熱費や清掃費用、エレベーター等各種設備の維持・点検費などに充てられます。一般的に設備が充実している物件ほど、管理費(共益費)も高く設定されていることが多くなっています。
ただし、管理費(共益費)が、あらかじめ賃料に含まれている物件もあります。

■賃料の目安は手取り月収の3分の1以下

毎月無理なく支払える賃料の目安は、民間の賃貸住宅を借りる場合には手取り月収の3分の1以下といわれています。 例えば手取り月収が18万円の人であれば、その3分の1である6万円が目安というわけです。 ただし、月収の額によって、3分の1の重みが違うため、あくまで目安として考えましょう。

■駐車場代・駐輪場代

駐車場や駐輪場の利用料の有無は物件によって異なります。(無料で利用できる物件もあります。)また、物件に駐車場や駐輪場がない場合には、近隣で別途借りる必要がありますので、これらの費用についても事前に確認しておきましょう。
なお、駐車場の契約時には、初期費用として敷金などが必要になることもありますので、あわせて確認しましょう。

■その他

上記以外にも、物件によっては自治会費の支払いを求められるなど、個別に費用が必要になることがありますので、事前の確認が必要です

初期費用の意味を知る

契約時の初期費用には、様々なものがあります。それぞれ支払う目的が異なりますので、その意味を十分に理解しておきましょう。
また、物件選びに際しては、賃料だけではなく、初期費用も含めて総合的に判断するようにしましょう。

■礼金→貸主に支払う

礼金とは、貸主に住まいを貸してもらう謝意を表すものとして支払う費用です。一般的に賃料の1ヶ月分、2ヶ月分の場合が多いですが、礼金を授受しないこともあります。
礼金は、正式に賃貸借契約をする際に支払うもので、退去しても返還されません。
礼金の取り扱いは、地域の取引慣習のほか、周辺の市場動向によっても変わる可能性があります。(例えば、市況が悪化している場合は礼金の設定が下がる可能性があります。)

■敷金など→貸主に預ける

敷金とは、新規契約の際、賃料や補修費用等の支払いを担保する目的で、貸主が借り主から預かるものです。 一般的に賃料の1ヶ月分、2ヶ月分などという例が多くなっており、賃料の滞納や、借り主に原因のある損傷や破損などの補修費用がなければ、基本的には退去時に全額返還されます。 ただし、地域の取引慣習によっては、敷金の一部を返還しないことを契約条件としていることもあります。(このような取り扱いは一般的に「敷引(しきびき)」といわれています。)

■前家賃→貸主に支払う

一般的に、賃料は翌月分を前払いします(ただし、後払いの場合もあります)。 そのため、契約時には、次回の賃料支払日まで日割り計算した賃料を支払うことが一般的となっており、これを前家賃といいます。 ただし、次回賃料支払日までの日数が少ない場合には、その翌月の賃料も合わせて支払うこともありますので、事前に確認しておく必要があります。

■仲介手数料→不動産会社に支払う

住まい探しに当たって、不動産会社に仲介を依頼した場合、貸主との契約時に月額賃料の0.5ヶ月分+消費税の範囲内で仲介手数料が必要となります。 なお、物件によっては、最大で月額賃料の1ヶ月分+消費税の範囲内で必要となる場合もあります。

■損害保険料→保険会社に支払う

入居中に借り主の責任によって起きた火災や水漏れなどの損害を、貸主や損害を与えた他の入居者などに補償するために加入するものです。一般的に、借り主の保険加入が契約条件となっていることが多くなっています。
保険の種類によって、補償される範囲、補償額などの補償内容は異なりますが、契約条件に合う補償内容であれば、どの保険会社の保険に加入するかは、借り主が選択できることが多いようです。

■保証料→家賃保証会社に支払う

借り主に連帯保証人がいない場合に、連帯保証の代行を家賃保証会社に依頼する際に支払います。万一、借り主に家賃滞納があった場合は、家賃保証会社が一定の範囲で家賃を立て替えます。

■その他

上記以外にも引っ越し費用などの諸々の費用がかかりますから、余裕をもって見積もっておくようにしましょう。
 

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