事前の準備

賃貸のオンシーズンと言われるこの時期は、物件の情報がめまぐるしく変わります。 今日は空室だったのに、明日は決まってしまうこともザラ。
かといって、気に入った物件を現地も見ないで申し込んでしまうのは、ちょっと危険です。
でも、仕事が忙しかったり、遠方から見学するため1日しか時間がまかったり、その日に現地を見て決めるのはビギナーにとってはかなり至難の業。
現地を見ないで決めることはやはりオススメできません。 どうしても、ほんとうにどうしてもダメなとき以外は必ず一度は現地を訪れてください。
そして、室内や周辺環境を自分の目で見て確かめてみましょう。
<持ち物>
  • 筆記用具
  • メモ帳かノート
  • メジャー
  • チェックリスト
  • 物件情報(不動産会社でもらいます)
  • 方位磁針(あれば)
  • デジカメ(あれば)

チェックポイント

■日当たり

必ず明るいうちに物件を見学しましょう。暗くなってからでは、日当たりがわからないだけではなく、照明器具がついていない場合は暗闇で部屋を見ることになりかねません。 室内チェックに訪れる時間にもよりますが、日照条件は生活に大きく影響します。 物件情報に「南向き」と書いてあっても、南側に大きな建物があれば、陽はさえぎられてしまいます。 そこで、窓を開けてみて(ベランダがあればそこから出てみて)日当たりを確認しましょう。 方位磁針があれば、向きを確認しておくとさらにベスト。
また、室内の窓を各所開けてみて、風通りを確かめておくこと。 冬に部屋探しをする場合、夏のことは忘れてしまっているものです。

■音の響き具合

住み始めてからトラブルになりやすいのが、この音の問題。上下階や隣から聞こえる音がどのくらいなのか、下見の段階ではほとんど分かりません。 もし隣の部屋も空室で見学できるようだったら、隣の部屋で携帯を鳴らしてみて音の漏れ具合をチェックしてみるという手があります。
隣の音がとても気になるようなら、申込みはやめたほうがいいでしょう。

■室内の壊れているところ、目立つ傷はないか

フローリングの床の傷、カーペットのシミ、壁紙のはがれなど、目立つ傷などはないかを確認。 この部屋を借りるときに直してもらえるのかどうかも併せて聞いてみるといいでしょう。
特に、壁紙がはがれている場合は冬の結露が原因になっていることも。 結露の起こりやすい建物は、断熱がしっかりしておらず、冬に寒い思いをすることになります。

■押入れ、クローゼット、脱衣室、窓際などの壁にカビが発生していないかどうか

湿気のこもりやすい押入れやクローゼットの中、浴室回りなどの壁や床にカビが生えていないかどうかをチェック。 カビの臭いは掃除するだけではなかなか取れないし、カビが生えやすい構造になっているかもしれません。 こんなところに布団や洋服を入れておくのは不安。 結露が原因でカビが生えることもありますので、あわせてチェックしましょう。
特に、新築のマンションはコンクリートが乾いていないなどの原因で湿気がこもりやすいため、築1~2年の物件は過去にカビが発生しているかもしれません。 不自然に壁紙の一部が修繕されている場合は要チェック。

■天井のシミ

室内チェックは下ばかり見ていて案外天井には目がいきません。
でも、天井にシミがある場合には、過去に雨漏りをした可能性大。
不自然なシミがあれば、その原因を確認すること。

■ドアの開け閉め、建具、窓の具合

部屋の境のドアやふすま、建具などがスムーズに動くかどうかを確認。 窓や網戸もきちんと閉まるかどうか、実際に動かしてみること。 意外と隙間ができていて、しばらく住んでいると動かしづらくなることもあります。

■コンセントの数

最近はパソコンやオーディオなどに凝る人も多く、電化製品をかなりたくさん持っているため、コンセントの数が足りずにタコ足配線にして使用していることもあります。 しかし、許容電流以上で使用すると、ビニールコードが使用電量に耐えられなくなって火事になることがあります。 自分が持っている電化製品の数とコンセント数を照らし合わせて確認を。足りない場合には、電気工事をしてもいいかどうかを確かめておいたほうがいいですね。

■収納の多さ

収納がない部屋はたとえ広くても、自分で収納家具を置くことになるので、実際の生活スペースは狭くなります。 洋室にはクローゼット、和室には押入れが付いているケースがほとんどですが、その容量(奥行き、高さなど)を確認しておきましょう。

■設備はどうか

エアコンやキッチン、シャワー、給湯などの設備の故障は、実際に入居して使用してみないと分からないところ。 これらの設備の不具合は大家さんに修理してもらうのが原則ですが、まれに前の住人がおいていったもののときもあります。 その修理は入居者の負担になるため、不必要なものならば撤去してもらうかどうかを決めておくこと。 意外と見落としがちなのが、カーテンレールや網戸、雨戸の有無。あるかどうかの確認をしておきましょう。
入居日にカーテンがついていないと落ち着きません。 下見の段階で窓の大きさを測っておくと入居前にカーテンを購入できるのでメモを忘れずに。

■携帯電話の電波状況

最近は、固定の電話を引かず、携帯電話で済ませている人も少なくないよう。
であれば、電波の受信状況の確認は必須。 建物の影になったり、半地下のような場所だと「バリ3」にならないこともあるので要注意。

■防犯は大丈夫か

周辺チェックでも行いますが、防犯チェックは必ずしたいこと。 ベランダに出たときに、1階なら前を通る人の目線がどのくらいなのか、2階以上ならばベランダの柵の高さなどを確認。 小さな子供がいる場合には、ベランダに置かれた室外機などにのぼって落ちてしまうこともあるので、その危険性がないかどうかもチェック。
また、布団や洗濯物を干す竿をかけられる仕組みになっているかどうかの確認をしましょう。
 

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